メディカルラボには医学部受験のプロがいます!
「医学部入試合格ガイダンス」2015年度入試 入試直前対策編
●VOL.16メディカルラボ東京お茶の水校 東日本エリアマネージャー/東京お茶の水校校舎長 佐分篤史
国公立大学受験校選定のポイント
受験者数やそれによる難易度がどのように変わるのかをみてきましたが、それを使って実際に受験校決定をどうすればいいのかを考えてみます。メディカルラボではこのように受験校を選んでますよ、というお話をしていきます。いまからお話するような観点を持って、受験校を選ぶ方法もあるということを意識していただけたらと思います。
国公立大学受験校選定のポイントですが、まず「旧帝大」「旧制医科大学」「旧医専」「新設医大」という風にグループ分けしました。単純なグループ分けと思われるかもしれないですが、難易度でわけているのではありません。さて、表の真ん中に縦線を入れてください。線を入れた左側が難しい、右側が易しいです。でも、よくよく見るとボーダーのパーセンテージが左右でも同じような物がありますよね。なぜこれは易しくて、これは難しいになってるの?と思うかもしれませんが、これはボーダーのパーセンテージで分けたわけではなくて、二次試験の問題の難易度で分けてあるからです。左側の大学のほうが、二次試験の問題が比較的難しいです。右側にある大学のほうが、二次試験の問題が比較的オーソドックスなんです。中には医科歯科大学とか難しいところもあるんですけれども、比較的オーソドックスなところが多いです。なので左側にある大学というのは、二次試験逆転というということが可能な大学が多いですよね。配点比率も高くて、問題も難しいので、より二次試験を頑張らなくてはいけないという大学です。反対に左側の大学は二次試験がオーソドックスなので、センター試験で逃げ切らなければならないという考え方になります。
という風に、ボーダーというものも大切なんですが、二次試験の問題の難易度というものも受験校選定には絶対に必要だと思います。
私立大学受験校選定のポイント
私立大学受験校選定のポイントですが、まず何をするのかというと、各大学の難易度という物をみます。難易度というのは偏差値ではなくて科目ごとに異なってきます。例えば、伝統的に化学が難しいですよという大学もあれば、数学が難しいですよという大学もあります。なので、自分の得意科目と苦手科目は何なのかと考えて、苦手科目があればそれが易しい、標準的だという大学を受験するほうがいいだろうと思います。
それと、問題の量です。時間に対して問題の量がどうなのかというのも、科目ごとに変わってきます。非常に数学の問題数が多いですよというところもあれば、理科が非常に多いですよという大学もあります。なので、まずは時間に対する分量がどうなのかということを確認してください。
配点比率ということもあります。配点比率というのは、合計点における配点の割合です。例えば順天堂大学をみてみましょう。順天堂大学というのは、合計点500点に対して、英語の配点比率が40%です。しかも問題の難易度が高い。過去順天堂を受かっている方をみると、本当に英語が得意ですよ。
それと、形式にも注目してもらいたい。マーク方式が得意なの? 記述が得意なの? というのはあると思います。
さらに出題傾向です。メディカルラボに通っている方というのはこういったことをしています。メディカルラボにはチェックテストというものがあります。学習の定着度を確認するという大きな意味もあるんですが、プラスアルファでどこが得意なのかというデータも年間をとおして蓄積していけるんですね。どこの分野が得意なのかということを見極めて、大学の出題傾向とすり合わせ、この大学と相性がいいのではないかということを出したりしています。出題傾向をみていただいて、どこの分野が得意なのかということを考えてみてください。やはり苦手分野が出たら、嫌な気分になるので、そういったところも意識してほしいなあと思います。
参考までに特徴的な例をあげると、順天堂大学というのは英語が難しいですよ。配点基準が40%ありますよということがあります。例えば東邦大学は、英語、数学、理科の順に配点基準が高くなっていますね。英語は難しいです。次に東海大学。東海大学の英語は42.9%の配点比率があって、あとは同じ配点比率です。東海大学の場合、理科は一科目ですけれども。あと、こういった大学もあります。近畿大学の前期は英語の配点比率は高いですけれども、理科よりも数学の配点比率が低い。数学が苦手であれば、数学の配点比率の低い大学を選ぶ、ということも考えられます。
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