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国公立大学の医学部で入りやすいのはどこ?穴場といわれる基準や注意点も解説

2023.7.25公開

国公立大学医学部と聞くと難関のイメージがあるかと思いますが、その中でも比較的入りやすいとされる医学部もあることをご存じでしょうか。今回は、入りやすいといわれる医学部の基準や、その基準に当てはまる大学について詳しく解説します。また、狙い目といわれる医学部を受験するときの注意点についてもご紹介します。

 

入りやすいとされる医学部の判断基準

医学部の人気は高く、なかでも国公立の医学部は極めて難度が高いとされています。しかし、大学によっては比較的目指しやすいといわれるところもあります。そこで、目指しやすさを見分けるうえで、チェックしておきたいポイントをまとめました。ただし、出願状況や大学が定める出願条件や入試方法によって毎年変動する可能性がある点と、得意科目・単元など個人によっても差がある点を踏まえ、あくまで判断基準の一例として参考にしてください。

・偏差値

・志願倍率

・地域枠の有無

・共通テストの傾斜配点

・入試問題が他学部と共通かどうか

偏差値

予備校などが算出している偏差値も参考になります。ただし、偏差値は母集団によって変わるため、予備校や模試の種類によって異なる場合があります。そのため、単純比較しないことが大切です。偏差値の数字だけで受験する大学を決めるのではなく、偏差値は参考値として、学校間のレベルの差を把握するだけに留めておくほうがよいでしょう。

志願倍率

倍率が低い場合は、定員に対する志望者が少ないため合格しやすいと捉えることができます。ただし、共通テストの点数などで志望者を絞り込み、一定の倍率に調整する「2段階選抜」を実施している学校もあるため注意が必要です。
また、年度によっては倍率が急上昇する大学もあります。特に国公立大学は前年度の倍率と逆転する「隔年減少」が起きがちなので、倍率だけで判断するのではなく、過去の傾向を見ながら、出願の参考にしてください。

地域枠の有無

国公立大学の医学部のなかには、地域枠を設けているところもあります。地域枠とは、年々深刻化する地方の医師不足や、診療科の偏在といった問題を受けて、医師免許取得後に規定の年限(6~11年)、指定病院で働くことを出願条件にしている入試制度です。
そのため、一般枠と比べて偏差値がやや低い傾向にあります。また、大学の所在地や近隣地域が対象となることが多いですが、一部の大学では全国から出願可能です。ただし、前述の通り医師免許取得後の勤務先や診療科に制限があったり、それを離脱すると専門医資格を得られないなどのデメリットもあるため、将来を見据えて慎重に選ぶ必要はあります。

共通テストの傾斜配点

大学によっては、共通テストの点数が傾斜配点になっている場合があります。傾斜配点とは各教科・科目の配点を一律とするのではなく、特定の教科・科目に一定倍率を掛けて配点を高くするものです。例えば、徳島大学[前期](2023年度)は共通テストの配点900点のうち、英語・数学がそれぞれ200点、理科が2科目で300点、国語が150点、地歴公民が50点と、理科重視かつ国語・地歴公民が軽い配点となっています。この場合、理科が得意で国語・地歴公民が苦手な受験生にとっては有利と言えます。

また、一次試験と2次試験の配点比率にも注目してみましょう。例えば、金沢大学(2023年度)は共通テスト:2次試験(面接除く)=450点:900点であるのに対し、山口大学は共通テスト:2次試験(面接除く)=900点:600点となっています。したがって、共通テストが得意な受験生は、1次試験の得点比率が高い大学を選ぶと、合格可能性を高めることができます。

入試問題が他学部と共通かどうか

医学部の入試問題は、「医学科独自の問題」と、「他学部と共通の問題」に分けられます。一般に医学科独自の問題は難度が高く、他学部と共通の問題は標準的で解きやすい傾向にあります(東京大学や京都大学などの一部例外は除く)。合格のしやすさを考えるなら、できるだけ多くの科目が他学部と共通になっている大学を選ぶのも一つのポイントと言えます。

入りやすい国公立大学の医学部

前述した基準に沿って「入りやすい」医学部をピックアップしました。しかし、得意科目や出身地によっては、必ずしも入りやすいというわけではないため注意が必要です。また、倍率や偏差値は状況によって変動することを念頭に置いておく必要があります。

・高知大学

・大分大学

・徳島大学

・佐賀大学

・秋田大学

高知大学

高知大学医学部は、国公立大学の医学部のなかでは比較的偏差値が低めの傾向にあります。前期日程の地域枠、学校推薦型選抜には四国・瀬戸内地域枠、総合型地域枠と地域枠定員を多く設けています。高知県や周辺の県に在住の方は受験がしやすく、有利になると考えられるでしょう。全国的に見ても、学校推薦型選抜、総合型選抜を合わせると50名ほどの募集定員が特徴的です。

学科試験などの準備はもちろん、面接試験による人物評価も重要視される入試のため、対策が大事となります。一方で、一般選抜は、共通テスト900点に対し、2次試験は1000点配点が設けられて、得意科目や出題によっては、2次試験での逆転合格の可能性もある大学です。そのため、大学の傾向に合わせた対策が重要です

大分大学

大分大学医学部も、国公立大学の医学部のなかでは比較的偏差値が低めとされています。前期日程には地元枠、総合型選抜には地元出身枠があり、大分県在住の方は有利になることがあります。なお、地元出身枠とは大分県内の高校を卒業し、大学卒業後一定期間、大分大学医学部附属病院などで勤務する方を対象とした枠となっています。地域枠とは大分県内の小学校もしくは中学校を卒業し、卒業後は大分県の地域医療に貢献したいと考えている方を対象とした枠なので注意が必要です。

一般試験については、共通テスト900点が450点に傾斜となりますが、英語100点、数学ⅠA・ⅡB各50点、理科各50点、国語100点、社会50点と、社会が苦手な理系出身者にやや有利な配点です。一方、2次試験の550点のうち面接点が150点あり、英語100点、数学100点、理科2科目各100点に対しても配点比率が高くなっています。共通テストの得点、2次試験の問題との相性、面接の対策など注意をして受験に臨みましょう。

徳島大学

徳島大学医学部も比較的偏差値が低めといわれる医学部です。倍率もやや低めで、3倍を切ることもあります。ただし、隔年現象が起こる可能性があるため必ずしも毎年倍率が低いとは限らないことを覚えておきましょう。
また、学校推薦型選抜には地域枠、総合型選抜には四国研究医型があり、徳島県を含む四国出身の方は有利になることがあります。なお、四国研究医型とは大学院を視野に入れたコースです。

徳島大学は共通テストが900点に対し、2次試験が400点のため、共通テストの得点率が非常に重要といえます。また、2次試験は英語200点、数学200点、面接(総合評価資料)となるため、理科の履修が間に合わず、英語・数学に比べるとやや自信がないという場合も出願がしやすい大学といえます。共通テストの得点を活かしつつ、英語・数学で勝負をしたい、という受験生にとっては有利にはたらきやすいでしょう。

佐賀大学

佐賀大学は学校推薦型選抜に「佐賀県枠」「長崎県枠」「佐賀県推薦入学」といった地域枠を設けています。また、前期日程の配点比率は、共通テスト:2次試験(面接除く)=630:240となっており、共通テストでは高得点を取れるものの、記述式の問題を苦手とするような受験生に適しています。入試問題も化学を除いて他学部との共通問題になっているため、標準的な問題を確実に解けるようにすることで対策が可能です。

秋田大学

秋田大学は一般選抜の後期日程と学校推薦型選抜に地域枠を設けています。また、共通テストと2次試験(面接除く)の配点比率は、前期日程が550:200、後期日程が700:0(後期は面接と小論文のみ)となっており、共通テストで高得点を見込める受験生にとって有利と言えます。前期日程の入試問題は英語と数学のみであるため、理科が苦手で英語と数学には自信があるといった受験生に適しています。

 

ここまで前述した入りやすい基準に沿った大学を紹介しましたが、国公立医学部は元々の水準が高く、入りやすいとはいえ合格は簡単ではありません。共通テストの科目の多さ、共通テスト自体の難度が年々高くなっている点、大学ごとの傾斜配点、2段階選抜の有無、大学独自の問題(2次試験)など、多岐にわたった情報収集や対策が必要です。志望校を早めに絞り、適切な受験勉強を行う必要があるといえます。

入りやすいといわれる国公立大学医学部の注意点

比較的合格を目指しやすいといわれる国公立大学医学部を志望校にするときの注意点をまとめました。なお、大学の入りやすさは、受験生自身の得意科目や受験する年度によっても異なります。最新の情報を入手して備えることが必要です。

・狙い目といわれることで志願者が増える可能性もある

・入試問題との相性が重要

・隔年現象が起こることがある

・面接・小論文がカギとなる

狙い目といわれることで志願者が増える可能性もある

予備校などが発表している倍率や偏差値を参考に、志望校を決める受験生も少なくありません。そのため、「狙い目」といわれることで、かえって志願者が増え、結果的に倍率が高くなる可能性もあります。いわゆる「狙い目」に関する情報は参考程度に留め、自分自身の得意科目や地域を基準として学校を選ぶほうがよいでしょう。

入試問題との相性が重要

大学独自の問題(2次試験)との相性も重要なポイントです。短時間で多くの問題を解かせるタイプ、問題数が少なくじっくりと記述させるタイプなど、各大学の出題の特徴を見極めておくことが必要です。

また、2次試験の傾向が毎年変わるような大学を受験するときは、共通テストの配点比率も確認しておきましょう。仮に2次試験の問題との相性がよくなくても、共通テストの配点が高ければ合格の可能性が高くなります。

隔年現象が起こることがある

倍率が高い大学は回避されることがあるため、入りやすさにおいて隔年現象がみられることがあります。隔年現象とは、1年ごとに倍率が上がったり下がったりを繰り返す現象のことを指します。例えば、鳥取大学の倍率(志願者/合格者)を見ると,2021年度が4.5倍、2022年度が2.6倍、2023年度が5.1倍となっており、定員は変わっていないのに志願者が隔年で増減していることがわかります。
そのため、あえて前年度の倍率が高かった大学に出願するのも1つの方法です。ただし、毎年倍率がコンスタントに高い大学では隔年現象は起こりません。過去数年分の倍率推移を調べ、隔年現象が起こっているか確認しておきましょう。

面接・小論文がカギとなる

共通テストや2次試験も重要ですが、国公立大学の医学部を目指す学生は面接と小論文も重要となります。特に面接はすべての医学部で必須となっており、多くの大学の募集要項に「面接で医師の適性を欠くと判断された場合には、学科試験の得点に関わらず不合格になることがある」といった記載があります。
したがって、学科試験の勉強だけでなく、面接・小論文の対策も十分に時間をかけて行うことが重要です。

入りやすいといわれる国公立大学医学部も、十分な対策が必要!

特定の国公立大学の医学部を「難度が低い」「入りやすい」と評価することもあります。しかし、国公立大学の医学部は基本的には高い学力が求められ、ほかの学部とは比較にならないほど高難度であるのは間違いありません。さらに、受験生の医師の資質や適性を見るためにすべての医学部で面接試験を設けている点も特徴です。学力試験、面接試験(一部小論文試験)と総合的な力が求められます。そのため、十分に対策を練り、計画的に勉強を進めていくことが必要です。

「メディカルラボ」では、1対1の完全個別指導、志望校にターゲットを絞った学習指導を実施しています。生徒一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、合格までサポートします。さらに、入試が複雑な学校推薦型・総合型選抜や、地域枠受験についての対策も個別に指導しています。
また、生徒の理解度や進捗に合わせて随時カリキュラムの見直しをおこない、効率的なレベルアップを図れる点も特徴です。医学部合格を目指すならぜひ「メディカルラボ」にご相談ください。

 

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