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【例文あり】医学部の志望理由書とは?書く時のポイントやまとめ方を解説

2024.9.25公開
 
 

医学部入試では、一般選抜/学校推薦型・総合型選抜 を含めた全ての入試区分で面接試験が導入されています。面接試験で医師である面接官は、志望理由書などを見ながら、受験生に様々な質問を投げかけ、大学入学意欲や医師への適性を評価します。医学部の志望理由書の書き方やポイントをしっかり押さえ、出願書類の作成や面接試験の準備を行いましょう。

 

医学部入試に必要な志望理由書とは?

医学部入試に必要な志望理由書とは、医師になるための「将来の設計図」です。医学部に合格をすると、将来は「医師(もしくは研究者)」という職業に就くことが大方決まります。つまり、「医学部入試≒就職試験」と考えてよいでしょう。また、試験の場では、各大学ごとで公表されているアドミッションポリシーと志望理由書を照らし合わせ、受験生の「医療現場に立つ『自覚』や『資質』を見ていることも意識しておきましょう。

医学部入試に志望理由書が必要な大学例

大学名字数など志望理由書内容
東京大学(一般選抜)200字以内理科三類を志願する理由及び自己アピール等を志願者本人の手書きで記入
横浜市立大学(一般選抜)A4用紙(両面)・医学を志望する理由。医師や研究者としてめざす目標
・今までに取り組んできたことのうち、自身の成長につながったことや他者に貢献できたと思うことなど。
九州大学(一般選抜)A4用紙なぜ本学科を志願するに至ったかを将来像も交えて志願者本人が記入
名古屋市立大学(学校推薦型選抜)500字以内名古屋市立大学の学校推薦型選抜に志願した理由について志願者が自筆で記入
東京医科大学(学校推薦型選抜)800字以内本学志望の動機、本学入学後の抱負を自筆する
東海大学(総合型選抜・希望の星育成)300字以内本学医学部を志望する理由
藤田医科大学(総合型選抜・ふじた未来入試)A4用紙ビジョン12(課題レポート)
あなたの未来目標とそれを実現するためのビジョンを記入する

※上記は2024年度入試・2025年度入試の出願書類を参照しています。最新入試情報は各大学のHPよりご確認ください。
※大学により所定用紙や字数などが異なります。大学指定の内容に合わせて準備をしましょう。

 

医学部の志望理由書を書く前にまとめるべきこと

主に以下の3つを十分な 時間を使ってまとめましょう。

・医師になりたい理由

・受験する大学の志望動機

・目指している将来像・医師像

まずは、自身の幼少から今までの人生の振返りをします。また、志望する大学については大学が公表しているパンフレット、WEBサイトを隅々まで調べる必要があります。他、各大学が開催するオープンキャンパスに参加したり、在校生や卒業生から大学生活のことなどを聞いたり、より具体的なイメージを膨らませることも大切です。

医者になりたい理由

医師志望理由は「きっかけ」に加え、「決意」を述べることがポイントです。
よく挙がる医師志望理由の例は以下になります。

・自分が幼少の頃、病気になり担当の小児科医に優しくされたため志望した
・父・母が医師で患者さんに信頼されている姿を見て医師を志した
・祖父(祖母、父、母)が病気で倒れた時に担当医が親身になっている姿を見て医師を目指した

「決意」を含めた志望理由書の例は以下です。

・小学生の頃から医療ドラマや小説、生化学系の本や雑誌が大好きで、時間を忘れるくらいに熱中した。好きな科目である「生物」の授業を学んだことで、生涯を通してさらに専門的に学んでいきたい。興味があるのは遺伝分野で、分子遺伝学を研究したいと考えており、私は医師を志している。
・私がコロナウイルスに感染した時、不安の中で一人隔離された病室で過ごしていた際に、医療従事者が苦しんでいる人の治療している姿に感銘を受けた。その中でも、医師は最前線で医療現場を指揮していた。担当医と話す中で、私も医師になり苦しんでいる人の力になりたいと考えるようになった。

目指している将来像・医師像

将来、どのような医師になりたいかは、とても大切です。現時点でよいので、臨床医か研究医どちらを目指しているのか。 臨床医ならば専門は何か、研究医ならば何を研究したいのか、地域医療なのか、世界を視野とした医療活動なのか、など、より具体的な方が、面接官には受験生の真剣な思いが伝わります。再生医療を研究したい場合、例えば 山中伸弥先生や、医療の行き届かない地域での活動を考えている場合は中村哲先生など、具体的な人名を挙げてもよいでしょう。

受験する大学の志望動機 

大学が公表している「アドミッションポリシー」「カリキュラムポリシー」「ディプロマポリシー」の3つは、必ず理解しましょう。特に「アドミッションポリシー」は、「このような人に入学して欲しい」について書かれており、面接試験でもしばしば質問されます。そして、パンフレットやHPに書かれていることは、隅々まで読んで理解をしておきましょう。

医学部志望理由書を作る時の構成

志望理由書を書き始める前には、構成を決めることも大切です。相手に伝えやすくするために文章の流れをイメージしましょう。具体的な構成は以下の通りです。

・(1)医者を志望する理由

・(2)大学の志望理由

・(3)大学で取り組みたいこと

・(4)理想の将来像

・(5)全体のまとめ

(1)医者を志望する理由

先ほど述べた「きっかけ」と「決意」に分けて書きましょう。言うまでもなく「決意」が大切です。また、自分がなぜ医師に向いているのかを、高校時代の様々な活動を通して記入しましょう。

(2)理想の将来像

できる限り、具体的に書きましょう。「将来の医師像」は、「医師志望理由」と「大学志望理由」の2つに直結します。「将来の医師像」を達成するために、あなたの考えと受験大学の教育理念やアドミッションポリシー、カリキュラムなどが合致している必要があります。

(3)大学で取り組みたいこと

大学に入学したらどのようなことを学びたいか。まずは医学部の勉強や、ボランティア活動や研究活動、海外留学、地域活動への参加など、自身の学ぶ意欲や将来の医師像に近づくために、どのような行動を行うかを意識してまとめましょう。

(4)大学の志望理由

例えば「PBLチュートリアル」や「早期臨床実習・体験」、「クリニカルクラークシップ」などを「大学志望理由」に挙げる受験生がいます。これらは、ほとんどの大学で実施をしています。もしこれらを記入するのであれば、他の大学との違いや特徴も併せて記入する必要があります。大学の志望理由は、「この大学ではならない理由」を書く必要があります。

(5)全体のまとめ

最後はこれまで述べてきた文章をまとめ、自分が主張したい部分を述べ、総括をしましょう。全体としてストーリー性や一貫性があることで、面接官へ想いを伝えることができます。志望校に入学し、6年間学ぶことで、自分の理想像の実現に近づく、といった内容へまとめていきましょう。

 

医学部の志望理由書を書く時のポイント

それでは、志望理由書を記入する際に注意したいことや、高い評価を得るためのポイントを解説していきます。

・文章は簡潔に読みやすい構成で書く

・受験する大学のアドミッションポリシーを確認する

・地域枠の場合は地域医療へのビジョンを盛り込む

・自分の考えや想いを率直に書く

・誤字脱字に気をつける

文章は簡潔に読みやすい構成で書く

志望理由書は、読み手が短い時間で読みやすいように、端的に分かりやすく、大きく丁寧な字で記入する必要があります。また、最初に結論を述べ、その後に理由を説明するなど、論理的な文章構成もポイントです。もちろん、そこに書かれている内容には説得力も必要です。また、文章の1文が長くならないように注意しましょう。

受験する大学のアドミッションポリシーを確認する

アドミッションポリシーは「入学者受け入れ方針」ともいいます。どのような人に入学をして欲しいかを公表しており、大学ごとに内容がそれぞれ異なります。また、「高校時代までに取り組んでいて欲しいこと」などを記載している大学もあり、勉強のことはもちろん、ボランティア活動などを記載している大学もあります。アドミッションポリシーを理解し、「大学志望理由」と結びつけましょう。

地域枠の場合は地域医療へのビジョンを盛り込む

地域枠で受験する場合は、将来の医師としての活動を記入する必要があります。また、大学ごとに「地域枠」に対する方針は異なります。それを知るためには、WEBサイトで公表されている『キャリア形成プログラム』(地域枠募集がある各都道府県が策定)や『地域医療構想』(厚生労働省、各都道府県が策定)などを入手して調べ、理解した上で自身がどのように地域医療に関わるのかを記入します。

自分の考えや想いを率直に書く

自分の言葉で記入しましょう。何となく知っている、など理解不足の言葉や、知識が浅いものについて、面接試験などで質問され、回答に困るケースも考えられます。また、添削者の意見をそのまま取り入れてしまい、自分の考えと異なっている、という場合もあります。
自分を知ってもらうための志望理由書なので、自分の考えや思いを率直に反映し書き上げましょう。

誤字脱字に気をつける

面接官は多くの受験生の志望理由書に目を通します。誤字脱字は、とても目立つため、読み手にとって不快に感じる場合が多いです。志望理由書は、提出期限よりもできる限り早く作成し、第三者に添削、チェックをお願いすることで防止ができます。余裕を持って準備をしましょう。

 

▶医学部の面接でよく聞かれる質問とは?
対策方法やポイントも解説

医学部の志望理由書の例文

3大学について志望理由書の例を書いてみました。もちろん模範例ではありません。自分ならどのように書くかを考えながら参考にしてみてください。

大阪大学(例)

私は子供の頃から身体が弱かったために、人々を助ける医師に強い興味を持ち、その情熱が成長と共に深まってきました。そんな時に山中伸弥先生が、iPS細胞の研究でノーベル賞を受賞したことを知り、再生医療の可能性に心惹かれ、その分野において医療技術や知識を駆使して患者さんの命と健康を守るエキスパートになりたいと考えています。
貴学は、研究力や教育体制の充実が評価されています。国内外での交流や臨床実習の機会を通じて、幅広い視野と実践的な経験を得ることができると期待しています。
貴学で学ぶことで、再生医療の最新の知識や技術を習得し、新たな治療法の開発に貢献したいと考えています。常に患者さんの健康と生活の質の向上を追求する医師としての使命を胸に抱きながら、多くの人々の笑顔と希望を取り戻すために貢献したいと考えています。

順天堂大学(例)

将来は医療が行き届かない発展途上国で「外科医」として国際貢献をすることをめざしています。きっかけは、将来、国際貢献できる仕事を調べていた時に、誰もが一番大切にしている命や健康に携われる仕事として医師という職業が最も相応しいと考えました。医療と国際貢献について調べる中で、中村哲先生がアフガニスタンで献身的に地域住民と向き合った姿に感銘を受けたことで、医師をめざす決意が固まりました。
貴学の学是の1つである「仁」は、思いやりや人間性を重視する姿勢を表しており、私が目指す医師像と一致しています。私はこの学是のもとで、人々のために尽力できる医師として成長したいと強く願っています。貴学での学びを通じて、中村先生のように患者に寄り添い、国際貢献できる医師になりたいと考えています。

産業医科大学(例)

父が医師であり、幼少期から医療が身近にあったことが、私の医師としての道を志すきっかけでした。また、高校1年生のとき、いつも元気で笑顔に溢れる父が、仕事による過労でうつ病を発症し、笑顔を失ったことに強い衝撃を受けました。この経験から、働く人々の健康を守り、心身の負担を軽減する産業医の重要性を感じました。産業医科大学は、産業医の養成を目的として設置された我が国唯一の医学部です。貴学の教育を通じ、働く人々の健康と安全を守る産業医として社会貢献したいと考えています。

※実際に提出する志望理由書は、所定の書面や書式、文字数などに合わせて提出を行いましょう。

 

過去~未来を具体的に。自分の志望理由書を書いてみよう

英語、数学などは正解がありますが、志望理由書には正解がなく、また、一人ひとり志望理由や経験してきたことは異なるため、内容もさまざまです。また、頭の中でイメージをしていても文章にしてみると、具体性に欠けたり、関連付けができていなかったりする場合もあります。志望校が決まったら、前述のような、「医師を志望する理由」や、「理想の医師像」など、過去の経験を思い出しながら早めに作成を始め、月に1回など、定期的に見直しを行なって、提出する際には完璧な文章に仕上げておきましょう。

「メディカルラボ」の志望理由書作成講座では、講師が生徒へヒアリングしながら生徒の生い立ちや考えに沿って志望動機を構築していきます。また、大学の傾向に合わせた志望理由書作成と、添削を丁寧に行います。自分の個性や強みを、アピールができるよう、プロ講師がサポートをします。さあ、世界で1つだけの自分だけの志望理由書を書いてみましょう。

 

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