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「医学部合格ガイダンス」2015年度医学部入試分析編 ~夏~
●VOL.18メディカルラボ横浜校校舎長 渡辺裕志
[2015/08/20]
プロフィール
さいたま校で校舎長を歴任し、現在は横浜校にて校舎長を務める。生徒一人ひとりを綿密に分析した受験指導で多数の医学部合格者を輩出。また、保護者や受験生を対象とした医学部入試のガイダンスを定期的に開催。多くの合格者事例を盛り込んだ内容が好評でリピーターも多数。
さいたま校で校舎長を歴任し、現在は横浜校にて校舎長を務める。生徒一人ひとりを綿密に分析した受験指導で多数の医学部合格者を輩出。また、保護者や受験生を対象とした医学部入試のガイダンスを定期的に開催。多くの合格者事例を盛り込んだ内容が好評でリピーターも多数。
2015年の医学部受験がどうだったのかというお話をさせていただきます。受験結果がどうだったのか? 受験者数がどうだったのか? 難しかったのか? というところが一番興味のあるところだと思います。
まず、全体の動向というのを見ていただきたいのですが、2013年、2014年、2015年、過去3年分のセンター試験を受験された方の数を見てください。志願者数の総数は若干減ってきています。2014年から2015年の数字を見ますと、約1万人ほど少なくなっています。どうしてこのような現象が起きたのかと言えば、2015年は旧課程から新課程への移行年で、課程が変わることで国公立の受験をやめようという方が増えたということです。歯学部、薬学部の志願者数が増えた年でもありました。これは私立大学でも同じようなことが言えます。
国公立医学部と歯学部、前期日程のデータでわかる動向
次に国公立医学部と歯学部、前期日程志願者数のデータになります。
医学部志願者数、2013年から2014年への101%というのは、「まぁ例年どおり」という印象です。では、新課程移行の2014年から2015年へは、どのように減少するのかなと思っていたのですが、95%となりました。志願者数自体が減ってきています。約1000人弱ほど減りました。どうしてこういう現象が起きたのかと言えば、先ほどお話したように、課程が変わることで旧課程受験者が医学部ではなくて、歯学部・薬学部という選択をしてきたということです。その影響で、2013年から2014年では減っていた歯学部の志願者数が、2014年から2015年では若干増えてきています。
私立医学部に関しても同じことが言えます。2013年から2014年では114%という受験者の増加がありました。約1万人弱の受験者が増えていますよね。これが2014年から2015年では、約1000人減っている。
医学部に関しては「年々受験者が増えていますよ」ということを聞かれていたかと思います。私たちとしては、こういうデータを見ていると、医学部受験者数の増加がピークに達しつつあるのかなと感じています。実際に来年度の受験結果を見てみないと何とも言えないのですが、2015年までのデータを見ると、若干、上げ止まりしているということが見て取れるかと思います。
歯学部のほうを見てみます。今までであれば私立の歯学部だと定員割れしている、倍率1.0倍を切っている大学が大変多かったです。ですが、2013年~2015年、この3年間はかなり倍率が上がってきています。歯学部の入試担当者の方とお話をさせていただく機会があるのですが、その時に「課程が変わったことで、医学部だけをずっと受けてきた方が歯学部を併願して受験してきた」ということを伺いました。これがいつまで続くのかということはわからないですが、歯学部の受験者数もかなり増えてきているということは言えると思います。人気があるのは、東京歯科大学、昭和大学あたりで、その他の大学であっても倍率が回復してきています。