メディカルラボには医学部受験のプロがいます!
「医学部合格ガイダンス」2015年度医学部入試分析編 ~夏~
●VOL.18メディカルラボ横浜校校舎長 渡辺裕志
次に後期日程について見ていきましょう。医学部受験は、前期・後期とあるのですが、その後期日程の志願者数を見てみますと、2014年から2015年ではかなり減ってきているのがわかります。92%という形ですね。
本来ですと、後期の受験は倍率が増えていくはずなんですよね。それまでに入学が決まらなかった人たちが後期を受験することになります。なので、諦めなければ後期まで受験される方が多いはずです。今まででも2013年から2014年では医学部受験者数が増えています。ですが2015年は、歯学部を併願していたので、そちらのほうに入学の手続きをしてしまった方が多かったり、早くから翌年の医学部受験に向けてシフトする傾向にあったようです。
これはメディカルラボでのお話ですが、2015年の前期試験でひとつも一次試験を通らなかった方が、すぐに翌年に向けた春期講習に参加するケースが見られました。メディカルラボは全27校舎ありますが、3月から入校が決まってすぐにスタートという方が非常に多かったです。横浜校は3月に新学期が始まり、通年ですと3月に「来年に向けてスタートしましょう」と入塾を決める方はだいたい5~10名くらいですが、今年度はいつもより多い10名を超える方のお申し込みがありました。その皆さんに共通しているのは、前期で一次試験をひとつも通らなかったということと、「早く来年に切り替えて勉強したい」という気持ちです。
ただ、それが必ずしも正解かというと難しいところです。実際に今年、例年であれば通らなかったかなという子が諦めないで後期試験まで医学部受験して合格をしています。後期試験は受験者数が多くなるので、難しくなるのかなとお考えの方が多いですよね。倍率が増えたら難しくなるでしょう、と思いがちなんですが、先ほども言いましたが、後期試験を受験するのは前期でどこも受かっていない人がほとんどです。前期で受かる子たちは、同じく前期で受かる子たちがライバル。例えば、埼玉医科大学の前期で受かる子は、やはり埼玉医科大学の前期で受かるレベルの子たちがライバル、これは当たり前ですよね。では、後期はどうか? もちろん、前期で受かった子たちは抜けます。もちろん埼玉医科だけではなく、様々な大学の前半戦で合格した子は抜けていきます。なので、医学部受験者のレベルとしては若干前期より下がる。そこで私は「諦めないで最後まで勉強しなさい」ということを言います。
だいたい皆さんは学力のピークを受験の直前くらい、センター試験の当日あたりに持ってくると思うんです。しかし、センター試験が始まって2週間は前半戦の医学部試験が続く生活になります。この時期、医学部受験生の一番多い生活パターンは、試験が終わって帰って寝る生活です。4科目受験したら疲れますよね? だから帰ったら寝てしまうんです。そういう生活が2週間続いたらどうですか? 1週間丸々勉強をしなかったら、学力は相当下がると思います。皆さん「試験を受けているからいいんだ」っていう、どこかに理由を求めてしまう。保護者の方も「試験で疲れているんだから、しょうがないよね」となりがちです。だから私は「試験が終わってからメディカルラボに来なさい」ということを言います。「普段どおりの生活を心がけなさい」。そうすると、例えば前期試験でわからなかった問題をすぐに先生に聞いたりしますよね。自分が解けなかった問題をノートに書き出し、すぐにチェックする。その生活をすることで学力の低下をかなり防ぐことができます。すると後期になっても、周りの受験生の学力はどんどん下がっていく中で、自分は上げているので当然受かることができる。だから、「後期試験は受けたほうがいいですよ」と指導するんですが、今年に関しては切りかえる方が多かったです。
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